市バス好きの人たちは廃車をイベントにしてしまう

広い世の中、様々な嗜好を持つ人たちがいるものです。例えば、食べ物で言うと「カレーにヨーグルトを掛ける」ことが大好きな人もいれば、またその逆もあり、乗り物の代表である自動車で言うと「最新の装備が揃ったものより、人間の感覚により大きく依存する『レトロカー』」を好む人がいたりします。
特に近年は、ライフスタイルの多様化が叫ばれて久しいということもあり、これら十人十色の趣味の方向性は、むしろ好ましいものとして社会に取り入れられ、それによる新たな需要の喚起が行われたりするのです。

さて、これらいわゆる「比較的珍しいものを」好む層の中には、「市バス」が大好きな人たちも存在しています。この好みを持っている人々は、全国の様々な地域に出かけ、そこを走る市バス=路線バスに乗り込み、車窓の風景や旅情を楽しんだりします。
(参考:夫婦で話し合い、13年乗った車を廃車にすることにしました

また、最近では頻度が上がっている「市バスの廃止」についても、これをイベントとして受け取り、廃車となるバスを囲んで記念撮影するなど、実に前向きに物事を捉え、自身の楽しみとしているのです。
市バスは基本的に、その地域の住民の足として生まれたもので、当時そこには「日常使うもの」としての意味しかありませんでした。しかし時代は移り、現代ではこれらにもファンが誕生しています。

今後、市バスの未来がどのようになるのかは予想出来ませんが、おそらくこの「市バス好きの人々」は、時代を越えて残っていくのではないかと思われるのです。